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宇宙ビジネス人口拡大!を目指す「そらビ」のブログです。

S-Booster2021 最終選考に行ってきました

 

みなさんこんにちは。
そして明けましておめでとうございます!
そらビズ記者のあらたです。

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2021年は宇宙関連の明るい話題が目白押しでしたね。
2022年、今年は一体どんな年になるでしょうか。
JAXAの新宇宙飛行士募集も始まりましたし、宇宙ビジネス界隈の動向が
今から楽しみです。
そらビズも、いよいよ本格的に稼働していきます。
宇宙業界のニュースやイベントレポート、インタビューなど様々なコンテンツを
みなさまに
お届けできればと思いますので、応援をどうぞよろしくお願いします。

さて、すでにひと月ほど経ってしまいましたが昨年12月17日、宇宙ビジネス
コンテスト
「S-Booster 2021」最終選抜が開催されました。
会場で聴講してきましたので、その模様を少しだけご紹介したいと思います。
まず「S-Booster(エス-ブースター)ってなに!?」という方もおられると
思うので、
簡単にご紹介。

S-Booster(エス-ブースター)とは?

S-Boosterは2017年に立ち上げられた、「宇宙を活用したビジネスアイデア
コンテスト」です。

社会人、学生、個人など属性に限らず起業や新規プロジェクト立ち上げを目指す
団体がアイデアを競います。
2019年からは日本だけでなくアジア・オセアニアまで募集地域を拡大し、他国
からも多数の
応募者が参加されているそう。
外国勢は(審査員も)コロナ禍で今や当たり前になった、オンラインでの登壇です。

S-Booster公式サイト

S-Booster

主催は内閣府宇宙開発戦略推進事務局だそうです。

https://www8.cao.go.jp/space/index.html

JAXA主催のコンテストだと勝手に思っていました…

 

この日12月17日は、春先から予選を勝ち抜いてきたファイナリスト、12団体の
最終選抜でした。
各団体が持ち時間5分、そして質疑応答5分の合計10分で
ビジネスアイデアのプレゼンを行うのですが、このプレゼンがどのチームも
本当に良かった~!

会社などでよくある、それなりに長―いプレゼンとは違い、わずか5分間で
理路整然と、かつ情熱的に
スピーチする姿に、こちらも自然と前のめりになって
いました。

(TED TALKのプレゼンターみたいで、皆さんとっても素敵でした…!!)

ビジネスアイデアも素人目線でも興味をそそられるものばかり。4時間に及ぶ
長丁場でしたが、
疲れることなく聞き入ってしまいました。
YouTube公式アカウントに当日のダイジェスト動画がそのうちアップされると
思いますので、興味のある方は是非ご覧ください。

↓↓↓

公式YouTube


www.youtube.com

以下の12団体がファイナリストとして、宇宙×ビジネスのアイデアを競い合いました。ご覧の通り、様々なアイデアが並んでいます!
ん~、見るからに難しそうなタイトル!

ファイナリストの12団体(プレゼン順)

  1. 人工衛星と放置艇リユースを活用した移動式養殖業~B.R.A.S.A.S.(ブラサス)~
  2. ハイブリットキックモータによる小型宇宙機の可動性の向上
  3. Lunar Night Survival as a Service
  4. 海洋資源探査を効率化するための海洋観測システムの開発
  5. 宇宙空間における静電気探知サービス~静電気事故の無い世界へ。
    光さす道となれ~
  6. Suijin ーWater Quality Measurement from Space
  7. EcoSpace:IOT Statellite the Wildfire Early Warning Detection System
  8. Chip Space
  9. ISSでの修理サービスを目指した軌道間搬送サービスの提供
  10. 物体を更新可能にする編み物方式 3Dプリンタ「ソリッド編み機」
  11. Energy Orbit
  12. スタートラッカーを用いた宇宙状況監視による衛星衝突回避SaaS

システムの具体的な説明は,、正直なところ私にとっては難解な部分も多く…。 
アイデアの良さを理解しきれなかったのがなんといっても心残りです。
すべての団体を紹介するわけにいかないので詳細は公式サイトをご覧いただく
とし
て、最優秀賞獲得チームと、個人的に気になったチーム、2つをご紹介したい
と思います。

最優秀賞

S-Booster 2021の最優秀賞を獲得したのはタイからの出場チーム、
「EcoSpace」さんです。

・EcoSpace:IOT Statellite the Wildfire Early Warning Detection System

(チーム名:EcoSpace)

発表アイデアは、「地上のセンサーとIOT人工衛星通信を活用し、インターネットの
つながらない地域でも
山火事の早期発見・監視するシステム」です。
地球温暖化の影響で、落雷や乾燥による自然発生の山火事が近年、世界各地で
頻発しています。
オーストラリアで昨年起こった大規模森林火災でも、多くの
野生動物が焼け死ぬ、痛ましい映像が記憶に新しいですよね。

EcoSpaceのシステムは、山火事が発生するホットスポット(局所的に温度が
高くなっている場所のこと)
をいち早く感知でき、早期の消火対応が可能に
なるそうです。

このシステムが広く流通する事で、大規模火災を未然に防ぐことが期待できます。

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東京大学のIOT人口衛星を使ったテストに成功しており、本国のタイでも、
当局を支援する
ために、すでにシステムが実施されているそうですよ。
ぜひ山火事の被害多発地域で活躍してもらいたいですね!
最優秀賞の獲得、おめでとうございました!

個人的に興味をそそられたアイデア

私が「これ面白い!」と感じたアイデアをご紹介します。
もちろんどのチームも素晴らしかったのですが、特に興味をひかれたのがこちら。

・物体を更新可能にする編み物方式 3Dプリンタ「ソリッド編み機」
(チーム名:SolidKnit ソリッドニット)

夢があっておもしろいなーと思ったのがSolidKnitさんの「ソリッド編み機」です。
月に移住したことを想定して、家具などを宇宙で作ってしまおう、という
コンセプトだとか。

3Dプリンターと同じ原理で家具を作成するだけでなく、糸状の素材を
「毛糸のように編んで」立体構造を作り出します。
劣化したりデザインに
飽きたら、セーターをほどいて手袋に編みなおすように、
何度でも別のものに
作り変えることができるのだとか。

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家具を作るだけなら現在の3Dプリンタの技術でもできそうですが、
「糸状の素材を編み上げて造形する」
「ほどいて作り直す」という考え方、
斬新で驚きました。
まさに「その手があったかー!」
という感じ。

月に移住する…のはまだ少し先の話だとしても、一般消費者向けに市場に
出てきて欲しいですね、「ソリッド編み機」。

家具のサイズやデザインを気にせず、引っ越しや模様変えできるようになれば
粗大ごみも減るでしょうし。一般消費者もサスティナブルを意識しはじめた、
この時代のニーズにも応える技術なのではないでしょうか。
引っ越しの時にその場で、希望通りの家具を作ってくれるサービスがあったら、
私、絶対利用します。

宇宙でも地上でも大活躍しそうな、SolidKnitさんの夢のある「ソリッド編み機」。
今後のビジネス展開に注目したいと思います。

最終結果

最終結果が公式サイトで公開されております!

https://s-booster.jp/2021/final/index.html

 

  • 最優秀賞
    「EcoSpace : IOT Satellite the Wildfire Early Warning Detection Systems」
    チーム名:EcoSpace
  • 審査員特別賞
    「スタートラッカを用いた宇宙状況監視による衛星衝突回避SaaS」
    チーム名:スターシグナル・ソリューションズ
  • アジア・オセアニア賞
    「ハイブリッドキックモータによる小型宇宙機の可動性の向上」
    チーム名:Letara
  • スポンサー賞
    ・スカパーJSAT賞
    「Energy Orbit」
     チーム名:Entropy Research & Development
    ・ソニーグループ賞

    「EcoSpace : IOT Satellite the Wildfire Early Warning Detection Systems」 

     チーム名:EcoSpace
    ・第一生命賞

    「海洋資源探査を効率化するための海洋観測システムの開発」
     チーム名:MizLinx
    ・Honda R&D賞

    「海洋資源探査を効率化するための海洋観測システムの開発」
     チーム名:MizLinx

  • JAXA賞
    「物体を更新可能にする編み物方式3Dプリンタ「ソリッド編み機」」
     チーム名:Solidknit

以上の皆さまが、各賞を授賞されました。おめでとうございます!

最後に

素人の私には難解な内容も多かったのですがどのチームも本当に素晴らしい
ビジョンと
アイデアをお持ちでした。何より自分たちのシステムで、今ある
問題を解決していくんだという
熱意がひしひしと伝わってきて、こちらまで
「胸アツ」状態に。

宇宙開発の成果物が、新しいビジネスに生かされていくさまを間にあたりにしました。

ご紹介したチームの他にも、気になるアイデアや団体さんばかり。
メンバー全員が大学院生で、人工衛星データを使用した海洋観測システムで
効率的な水産事業を目指す「MizLinx」さん。
宇宙好きとしてはとても気になる、人工衛星やスペースデブリ(宇宙ゴミ)
との衝突問題に
取り組む「スターシグナルソリューションズ」さんなどなど。
「プレゼン内容をすべて理解はできなかったけど、もっと詳しく知りたい!!」
と思った
団体さんに、インタビューなどできるように、いつかなりたいと願う私です。
(そして素人目線の質問をぶつけてみたい)

さて、次回のS-Boosterも、早くも春先から一次募集が始まります。
2022年はどんな宇宙ビジネスのアイデアが集まるか今から楽しみです。

宇宙ビジネスでいつか起業したい。
すでにアイデアがある。そんな方は、この「S-Booster」に挑戦されてみては
いかがでしょうか。
選考を勝ち進むと、メンターからの事業化アドバイスなども
受けられますので、ビジネスを実現するための大きなチャンスをつかめるかも
しれません。

そらビズとしても、S-Booster の選考模様を追いかけていきたいと思います。

 

以上、宇宙ビジネスアイデアのコンテスト、
「S-Booster 2021」のご紹介でした。

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それではまた、次回のブログでお会いしましょう。

そらビズ記者 あらたでした。